投資

現代ポートフォリオ理論による最適投資比率の求め方

現代ポートフォリオ理論とは、個別銘柄のリスクとリターンのみを考慮して、リスクを最小化しリターンを最大化するポートフォリオへの最適な投資比率を求める理論です。ポートフォリオ理論の計算を行うには以下の情報が必要です。

  •  効用関数
  •   ポートフォリオの期待リターン
  •   ポートフォリオのリスク

効用関数

効用関数とは、その投資が自分にとってどのくらいの魅力があるのかを数式で表現したものです。

期待リターン

期待リターンとは、そのポートフォリオに期待できるリターンのことで、個別銘柄の期待リターンは、予想キャッシュフローと発生確率を掛け合わせて計算します。ポートフォリオ全体のリターンは、それらをさらに投資比率で平均した値になります。またCAPMを用いて期待リターンを算出することもできます。

個別銘柄の期待リターン = cfUP × pUP + cfDOWN * pDOWN

(キャッシュフロー×確率)

ポートフォリオの期待リターン = Σ 個別銘柄の期待リターン × 個別銘柄の投資割合

リスク

リスクとは、銘柄の価格の変動性である標準偏差を表します。

2証券ポートフォリオのリスク

2つの銘柄からなるポートフォリオにおけるリスクは以下の式で表すことができます。

σp = σa^2 * xa^2 + σb^2 * xb^2 + 2 * σa * σb * ρab * xa * xb 

ρab * xa * xb は共分散を表しているので、COVabでも代用することができます。

相関係数と共分散の関係式

相関係数 = 共分散 / 標準偏差A ×標準偏差B

ρAB = COV(AB)/σA*σB

最適投資比率

最適投資比率は、効用関数を微分した式にゼロを代入した時に求めることが出来る投資比率です。例えば、以下のような効用関数があったとします。

U = μP – 1/2λ * σP^2

μPはポートフォリオの期待リターン、λはこの投資家のリスク回避度、σP^2はポートフォリオのリスクを表しています。

この効用関数を実際のポートフォリオに当てはめて書き直すと、

U = (μA * x + μB * (1 – x)) – 1/2λ * (σA^2 * x^2 + σB^2 * (1 – x)^2 + 2 * x * (1 – x) * COV(AB))

と表すことが出来ます。ここでは仮に変数を以下のように設定して、このポートフォリオの銘柄Aに対する投資比率xを求めてみます。

  •   μA = 0.05
  •   μB = 0.03
  •   σA^2 = 0.2
  •   σB^2 = 0.1
  •   COV(AB) = 0.5
  •   λ = 1

投資比率を求めるためにはまず、効用関数を微分します。

U = (0.05 * x + 0.03 * (1 – x)) – 1/2 * (0.2^2 * x^2 + 0.1^2 * (1 – x)^2 + 2 * x * (1 – x) * 0.5)

このような効用関数に対して、

U’ = 0.485x^2 – 0.48x + 0.025

銘柄Aの投資比率xで微分した式が上記のものです。この式にゼロを代入して投資比率xを求めます。

0 = 0.97x – 0.48

x = 0.4948

xは0.4948なので、銘柄Aの最適投資比率は49%と言えます。

応用

ここでは、2証券のポートフォリオを前提として考えていたので、リスクの計算が比較的簡単に出来ましたが、複数の個別銘柄を想定した場合は、リスクの計算が多少複雑になります。

また最適投資比率を求める際に、今回は一方の投資比率が求められれば、他方も求めることができる1-xの関係が成り立ちましたが、3証券のポートフォリオなどで、投資比率として複数の変数が出て来た場合、xないし他方の銘柄の最適投資比率はそれぞれを偏微分した式を連立方程式で解く必要があります。

まとめ

以上が現代ポートフォリオ理論を使って個別銘柄の最適投資比率を求める方法です。計算は面倒ですが、理論的な目安を知っておくことで投資パフォーマンスが向上するかもしれません。

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お金をかけないサバイバル術の記事を書きます。温泉と餃子が好きです。プログラミングが得意です。趣味はメルカリです。