投資

敵対的買収をされたくない場合、経営者はどうすればいいのか?

敵対的買収

アメリカ型の株主至上主義の世界では、企業の支配権を手に入れるための株式の取得、いわゆる敵対的買収が頻繁に行われます。

これは一見悪い仕組みのように思われますが、市場が経営者を監視するために必要な仕組みなのです。

もし、敵対的買収をされるリスクのない世界だったらどうなるでしょうか?

「どうせ買収される危険性もないし、俺が首になる危険性もないし、適当にやろ」

と、思う経営者が出てくるかも知れません。

  • 常に市場の目にさらされている
  • 株価を下げれば誰かに買収される

このような緊張感を経営者に与えることで、株主のために経営者がちゃんと働くようにします。敵対的買収のプレッシャーがあることで、企業の監査役とかだけじゃなく、株式市場そのものも経営者を監視するコーポレートガバナンスの一部になるのです。

しかし

経営者にしてみれば「そんなの嫌に決まってるだろ!!!だって買収されたらおれ首じゃん!

と思うことでしょう。(買収されたら以前の経営者は首になることが多いそうです)それはいつの時代の経営者も同じで、どうにか買収されないように策を講じて来ました

今回は、どのようにすれば敵対的買収をされないですむのか?という観点で、よく使われている手法をまとめました。

資本政策をいい感じにする

買収される時は、株価が下がった時が多いと言われています。株価が下がることで企業の本質的な価値に対する市場価値が小さくなるので、簡単に言えば超お買い得な状況になるからです。

  • だったらそもそも簡単に株を買えないようにすればよくね?
  • 株を買われても発言力を渡さなければよくね?

はい、その通りです。それらについてあらかじめ考えておくことで、いざ会社が買収されそうになった時の防御になります。

資本政策

資本政策とは、

  • 会社にどれくらいお金が必要なのか?
  • 誰にどのくらい株を渡すのか?

を計画することを言います。

ざっくりとした説明ですが、株式会社は自分の会社の議決権や配当を受ける権利を株式という単位で販売し、その売り上げで資金を調達することができます。

つまり、自分自身を切り売りすることでキャッシュを手に入れることができる仕組みでなのです。誰にどのくらい自分の一部分を渡すのか、誰からどのくらいお金をもらうのかを考えます。

増資の種類

  • 株主割当 既存株主に新株を割り当てる
  • 第三者割当 特定の誰かに新株を割り当てる
  • 公募 不特定多数の人から投資を募る

種類株

  • 普通株 株主の権利が全てついている株、配当、議決権、財産請求
  • 優先株 議決権は制限されるが配当は優先的にもらえる株
  • 劣後株 配当は不利になるが、安い値段で議決権がもらえる株

このように、株を発行する際はいろんな組み合わせを作ることができます。これらをいい感じに自分達に都合よく発行することができれば、のちに発言力を維持することができます。

例えば、facebook社ではCEOの持っている株式は、通常の10倍の議決権を持つ特別な株式だと言われています。北欧では、A株とB株の種類があり、A株は10倍の議決権がある株式です。A株を創業者が創設した財団が多く保有することで会社が成長しても既存経営者の発言力を維持する事が出来ます。

しかし、当然デメリットも存在します。よほどの人気企業でない限り、あまりに経営者にとって都合が良い株、買う人にとって都合が悪い株を発行しても誰も買ってくれません。買ってくれるなら良いですが、誰も買ってくれなかったこともあるのです。

対抗策

じゃあどうしたら良いのか?

というか、もう買収されかかってるんだけど。。。

となれば、また別の方法があります。

買収対抗策

  • ポイズンピル:買収者以外に株を渡す

ポイズンピルは、買収してきた相手がいくら頑張って株を買い占めても、一向に大株主になれないようにする方法です。例えば、既存の株主に与えていたストックオプションを行使しまくったりして、「せっかく買ったのに、分母が増えましたwwざ○ぁwz!!」といったことをやります。

  • ゴールデンパラシュート:あらかじめ経営者の退職金を多くする

ゴールデンパラシュートは、既存の経営者の退職金をあらかじめ多くしておくことで、買収を仕掛けてきた人のやる気を無くさせる方法です。先ほども言った通り、買収されると大体今の経営者は首になります。と、いうことは、今の経営者を首にするときのコスト(退職金)を莫大な額にしておけば、買収した後にそれを負担するのが目に見えているので、買収するやる気が無くなります。

  • ホワイトナイト:別の企業に友好的買収をしてもらう

ホワイトナイトは、敵対的買収を仕掛けられた時に、誰か他の会社に代わりに買収してもらう方法です。簡単に言えば「あいつに買収されるくらいなら、こいつの方がマシだわ!!」という思考回路です。

  • クラウンジュエル:買収される前に金目のものを売り払う

クラウンジュエルは、買収されそうになったら、自分が持っている金目のものを全部売り払う方法です。個人的にもはや最後の手段だと思います。「はっはー、遅かったな!もう、なーんもねーからなwww」と言うようなことをやります。

これらの買収対抗策を使うことで、敵対的買収にも反撃する事ができるかもしれません。

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gitackt
温泉と餃子が好きです。